難民
難民
パキスタン出身の方は、
政治家でビジネスマンで裕福で幸せな生活をしていて、
「あいつみたいに、何の責任もないわけじゃない。家族という責任があるんだ」
と、おっしゃられた
ツラい出来事に違いはないけど
人のことさして、あいつは俺より楽な立場にいる!って糾弾しても、むなしいな
そして、たぶん、そのおじいさんはそのこともよくご存知のはずで、
私の何倍も賢い方だから
それでも、できること全てを尽くしても、
越えられない壁があることに気づいてやけになりつつあるんだろうと思った
だって彼らは帰れない
守るべき人がいるのに
息子からも攻められて、
自分が無価値で
家族がいなくて、ここでこのまま生きていくなら、しにたいとおっしゃった
誰よりも、自分を憎んでいた
すこしでも自分の言葉を誰かに伝えようと必死だった
誰も頼る人がいないから、
責任感だけが空回りして
誰かに頼ってほしいんだと、
ありがとうと言ってほしいんだと、
自分に価値があるって信じたいんだと
彼は言った
ちぐはぐな方だったし
精神病も煩っておられたから
もしかしたらウソと本当がぐちゃぐちゃなのかもしれないけれど
彼の言葉は忘れるには重すぎると
ここに記しておこうと思った